Photo by Ripple design
2020年 静岡県 発注者:富士宮市富士山世界遺産課
ディレクション:株式会社千代田コンサルタント 照明デザイン監修:Ripple design
協力:スタンレー電気株式会社
富士山世界文化遺産の構成資産である「白糸ノ滝」の期間限定ライトアップイベント
※このイベントは2020年11月20日~11月24日に開催されました。
「富士山―信仰の対象と芸術の源泉」としてユネスコが認定する世界文化遺産の構成資産の一つである「白糸の滝」ではその性質上環境への配慮が必要な為、ライトアップでは最も効果を発揮すると思われる滝に近い場所に照明器具を設置することができないという大きな課題があった。必然的に離れた位置(場所によっては60m以上)に照明を設置することを想定した魅力的なライトアップのアイデアが必要であった。超狭角配光の屋外用LED投光器を複数用いることで、離れた場所から印象的な大きな滝や滝壺をピンポイントで照らしながら、拡散配光の投光器で高さ20m、幅150mの湾曲した絶壁をぼんやりと照らし明と暗の抑揚のあるライトアップを心掛けた。
広大な敷地に対して限られた灯数の照明で計画する必要があったため、それぞれの光の特性を駆使し、照らす場所を吟味し、影を浮かび上がらせることで立体感を見せたり、レイヤー効果を使った奥行きを演出する手法を用いるなど、全体を明るく見せず光の濃淡で描く水墨画の世界のような幻想的なライトアップとなった。
富士宮市 白糸の滝ライトアップ 2020 from Ripple design on Vimeo.