Photo by Ripple design
2022年 神奈川県横浜市
施主 : 横浜市立市民病院 放射線治療装置:株式会社バリアン メディカル システムズ / 日本電子応用株式会社
照明計画 : Ripple design
照明協力 : 三菱電機照明株式会社
放射線治療室という空間は機能・性質上無窓空間になる場合がほとんどであり、大きな放射線治療装置が設置された空間は治療を受ける患者に圧迫感や緊張感を感じさせてしまう事も少なくない。本計画では三菱電機照明の天窓照明(青空照明)「misola」を採用する事で、無窓の放射線治療室にいながらもトップライトから差し込む太陽光を疑似的に体感し、患者の不安や緊張感を少しでも和らげる空間づくりを目指した。
天窓照明は朝夕・昼・夜のシーンがセッティングされており、窓のない空間でも外光の変化を疑似体験する事ができる。先進的で丸みを帯びたやさしいデザインの放射線治療装置「HALCYON」は天窓照明との相性も良く、医療機器としての機能だけでなく、従来の放射線治療室とは一線を画す不安を感じさせない空間づくりの重要な要素の一つでもある。
また、間接照明で照らされた壁面の壁紙は空の青と横浜ベイエリアの海の青をイメージしたさわやかなライトブルーを採用し、天窓照明との組み合わせでたたかさがありながらも清涼感のある空間となっている。天窓照明だけでは不足する機能的な照度は高効率のグレアレスダウンライトで確保し、ダウンライトの眩しさを抑えることで天窓照明が空間の主役となるよう計画している。
横浜市立市民病院 リニアック室(4K画質) from Ripple design on Vimeo.